コラム有機農業・自然農法の違い
有機野菜とだいじなはなし

有機農業・自然農法・
特別栽培の違いを整理する

「有機野菜」「自然農法」「特別栽培農産物」——スーパーや直売所でよく見かけるこれらの言葉、 実は明確な違いがあります。何が認証されていて何がそうでないか、選ぶときの参考にしてください。

公開日 2025.4.1

まず結論:4つに分けて考えよう

名称農薬化学肥料法的認証
JAS有機不使用不使用あり(農水省)
特別栽培農産物50%以下に削減50%以下に削減あり(農水省ガイドライン)
自然農法原則不使用原則不使用なし(哲学・思想)
慣行農業基準内で使用使用

JAS有機:唯一の法的認証

「有機JASマーク」がついた農産物は、農林水産省が定めたJAS規格に基づく第三者認証機関の審査を通過した証明です。 日本では「有機」「オーガニック」という言葉を使うには、このJAS認証が必要です。

JAS有機の主な基準

  • 化学合成農薬・化学肥料を使用しない(播種前2年以上)
  • 遺伝子組み換え種子を使用しない
  • 認定を受けた圃場(ほじょう)で栽培
  • 認証機関による年1回以上の現地検査

日本の有機農業の取組面積は農地全体の約0.6%(2022年)。 政府は2050年までに25%を目標にした「みどりの食料システム戦略」を推進していますが、 現状では認証コストや手間の問題からまだ普及途上です。

特別栽培農産物:減農薬・減化学肥料の証明

農薬・化学肥料をその地域の慣行農業基準より50%以上削減して栽培した農産物に表示できるのが「特別栽培農産物」です。 「節農薬」「減農薬」などとも呼ばれます。

JAS有機ほど厳しくない分、農家の参入障壁が低く、 「有機を目指しているが認証前の農家」「農薬を使うが大幅に削減している農家」など 幅広い取り組みをカバーします。

自然農法:哲学としての農業

「自然農法」は法的な定義のない言葉で、農薬・化学肥料・除草剤を使わず、 できる限り自然の力を借りる農業の総称です。 代表的な考え方として次のものがあります。

福岡正信の「自然農法」

不耕起・不除草・不施肥・不農薬を4原則とした農法。「わら一本の革命」で有名。土を耕さず、雑草と共存することで自然のサイクルを活かす。

川口由一の「自然農」

「耕さず、肥料・農薬を用いず、草や虫を敵とせず」を基本とする。植物も生き物も等価に扱う哲学的なアプローチ。

自然農法国際研究開発センター(SIFC)

長野・松本を拠点に、固定種・在来種と自然農法を組み合わせた農業研究・普及を行う。MUSUBIの農家の多くも参考にしている考え方。

「認証なし有機」農家も多い

JAS認証には年間数万〜十数万円のコストと膨大な書類管理が必要です。 そのため、農薬・化学肥料をまったく使っていなくても、認証を取得せずに販売している農家も少なくありません。

消費者が直接農家を知る重要性

直売所・農家直販・CSA・MUSUBIのような農家支援プラットフォームでは、 認証の有無にかかわらず、農家の栽培方法を直接確認できます。 認証マークは一つの指標ですが、農家との対話が最も確かな判断材料になります。

農産物を選ぶときのポイント

有機JASマークを確認する

農薬・化学肥料不使用を法的に担保したい場合は有機JASマーク付きを選びましょう。

「減農薬」の根拠を聞く

特別栽培は削減率が基準。どの農薬を何%削減したか農家に直接聞ける直売所がベストです。

固定種かどうか確認する

有機認証があってもF1種のことも。固定種・在来種にこだわるなら産地や品種名を確認しましょう。

農家との継続的な関係を作る

定期宅配・サブスク・農場見学などで農家を知ることが、最も確かな食の安全につながります。

MUSUBIでできること

農家を直接知り、応援しよう

MUSUBIでは農家のプロフィールで栽培方法・農薬使用状況・認証の有無を確認できます。 農家のタイムラインで日々の取り組みを見ながら、あなたに合った農家を見つけてください。

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